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Wed, 23 October 2019

第154回 犬の左足とシヴァ神の踊り

シティの昼間人口は50万人を超えますが、居住者が9000人程度のため夜間や週末になると人影がほとんどありません。それでも最近はシティ周辺の再開発が進んだせいか、週末になると犬の散歩をする人の姿を見かけるようになりました。ところで、犬がマーキングする際にどちらの足を上げるのでしょうか。犬の利き足は左右ほぼ均等と言われていますが、寅七の観察結果では左足を上げる確率が高いように思われます。

警察犬は人の左側に警察犬は人の左側に

それには理由がありそうです。多くの国で軍用犬や警察犬は人の左側を歩くように訓練されます。人が右側に武器を携帯しているからです。その訓練の習慣が広がり、盲導犬もドッグ・ショーの犬も人の左側に位置するよう教えられます。ですからしつけの良い犬は右側にいるご主人を避け、反対側の左足を上げてマーキングするようです。実は寅七が右側、左側に注目するようになったのは、 先日、知人と大英博物館を訪れたことがきっかけです。

しつけの良い犬は人の左側を歩く?しつけの良い犬は人の左側を歩く?

それはヒンドゥー教の破壊と再生の神、シヴァが踊っている像。シヴァは宇宙の律動に合わせて炎の輪の中で熱狂的に破壊の舞踊を続けます。右足で邪鬼を踏みながら、宙に舞う左足で解脱(げだつ)の方角を示すと知人から説明を受けました。すると犬は既存のマーキングを破壊し、新しいマーキングを創生するために左足を上げるのかもしれません。さらに知人は仏教の座像の足の組み方にも種類があり、それぞれに意味があると説明を続けます。

「踊るシヴァ神」(大英博物館蔵)「踊るシヴァ神」(大英博物館蔵)

例えば、あぐらを組んで右足が上にくるのを吉祥座(きっちょうざ)(=悟りを終えた如来の座禅)と言い、左足が上にくるのを降魔座(ごうまざ)(=修行中の菩薩の座禅)と言います。仏教では右を仏界、左を衆生界として、右上位になることを目指し、仏様が慈悲の光の中で衆生をおさめ、仏の世界に救い上げます。仏教の教えに従うならば、犬が左足を上げるのは衆生界に向けて煩悩を解放し、仏界に救済を求めて悟りを開く修行中の行為なのかもしれません。

釈迦像は右足が上に(大英博物館蔵)釈迦像は右足が上に(大英博物館蔵)

冒頭の話に戻り、犬が人の左側を歩くことは脳生理学の観点からも効果があるという記事を見つけました。犬の脳も人間と同じように論理をつかさどる左脳が右半身を支配し、感覚をつかさどる右能が左半身を支配しているそうです。ですから訓練の際は犬の右側から指示を出す方が左能によく届き、適格な論理判断ができるそうです。ここから類推すると、会社での指示は部下の右耳を狙って行えば効果あるのでしょうか。試してみたいと思います。

指示は相手の右耳に向けて指示は相手の右耳に向けて

 
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シティ公認ガイド 寅七

シティ公認ガイド 寅七
『シティを歩けば世界がみえる』を訴え、平日・銀行マン、週末・ガイドをしているうち、シティ・ドラゴンの模様がお腹に出来てしまった寅年7月生まれのトラ猫


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