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Sun, 06 October 2024

UEFA EURO 2016
を楽しもう!

4年に一度、サッカー欧州ナンバー1を決める欧州選手権(EURO)が、6月10日から7月10日までフランスで開催される。イングランドのみならず、ウェールズや北アイルランドが出場することもあり、英国のサッカー・ファンにとっては例年以上に見逃せない大会となりそうだ。


小川の目!
勝利予想:フランス

84年のEURO、98年のW杯優勝と自国開催時に強いフランスが今回も勝利する!?とくにチームワークの良さは秀逸!
執筆者プロフィール 小川由紀子
イングランドでEUROが開催された1996年より欧州サッカー取材を開始。フェロー諸島やアンドラ、ラオスなどマイナー国を含む40カ国でサッカーを取材。モータースポーツ、自転車競技、バスケットボールなどスポーツ競技を幅広く追い、デービッド・ベッカムら著名アスリートへのインタビューも多数。

UEFA EURO 2016 とは?

スペイン代表 前回大会EURO 2012の覇者スペイン

欧州の国同士のトーナメントは1920年代から存在していたが、EUROの前身である欧州ネーションズ・カップが正式に組織されたのは1960年。栄えある第一回大会の開催地はフランス、初代優勝国はソビエト連邦だった。以来4年ごとに開催し、今大会で15回目を迎える。

黎明期は参加国がわずか4チームという小規模の大会で、その後8、16と段階的に増え、今大会は初めて24カ国での開催となる。規模の拡大は、旧ソ連邦の崩壊やユーゴスラビアの解体等、ヨーロッパの国編成が変わって代表チームが増えたこと、そして、それらの小国も力をつけてきたことを受けたいわば自然の成り行きだった。その結果、今大会では5つの国が初出場する。また、出場国の拡大により1カ国での全試合開催も徐々に厳しくなり、2000年のオランダ、ベルギー共催以降、2008年のスイス+オーストリア、2012年のポーランド+ウクライナなど、共催も主流になりつつある。

過去、スペインとドイツが3回ずつ、フランスが2回、そしてオランダ、イタリア、チェコ(旧チェコスロバキア)、デンマーク、ギリシャ、ソビエトが優勝している。前大会優勝者のスペインは、大会始まって以来の2連覇を達成。今大会で3連覇なるかが注目されるところだ。

また、1992年のスウェーデン大会では隣国デンマークが、2004年のポルトガル大会では伏兵ギリシャが決勝戦でホスト国を破って優勝するなど、予想外の展開が繰り広げられるのもEUROの楽しみの一つ。今大会の予選でも、その2国に加えて上位常連国のオランダと、過去の優勝国3チームが出場を逃す波乱があった。とくにデンマークは、宿敵スウェーデンとのプレーオフで惜敗。第1戦を2−1で落とした後の第2戦では、2点リードを奪われながら終了間際に同点に追いつき、あわや逆転か!という手に汗握る熱戦だった。ちなみにスウェーデンの4得点のうち3点をあげたのは、パリ・サンジェルマンに所属する巨砲イブラヒモビッチだ。

数々のドラマの舞台となるのは、フランス全土に広がる10の会場。このうちリヨン、リール、ボルドー、ニースはこの大会に向けて真新しいスタジアムを建設、マルセイユ、ランス、トゥールーズも増・改築工事を行った。

昨年11月のパリ同時テロ、さらに今年3月にはブリュッセルでもテロ事件があり、大会の中止を求める声や、安全性を不安視する声も挙がった。しかしフランスはこの大会に、テロの恐怖に力強く立ち向かっていることを世界にアピールしたいという思いをこめている。

アスリートとサポーターが織りなすこの国民的大イベントを、ぜひとも皆で楽しもう!

ホスト国・フランスのチームあれこれ

ディディエ・デシャン 5月12日、EURO 2016のフランス代表メンバーを発表するディディエ・デシャン仏監督

14年のワールド・カップ(W杯)で指揮を執ったデシャン監督が続投。ホスト国は予選を免除されるため、W杯後は親善試合のみを18試合行い、成績は12勝4敗2分。イングランドやブラジル、ベルギーといった強豪に敗れ たことで実力を問われた時期もあったが、親善試合での勝敗はそれほど重要ではなく、むしろW杯で国際大会にデビューした若手選手たちが順調に成長し、2年前よりもチームは確実に成長している。

昨年10月、現代表の中核メンバーだったMF バルブエナとFW ベンゼマを巻き込む「セックステープ事件」なるスキャンダルが勃発、11月には親善試合のドイツ戦がテロ攻撃の標的になるなど、ホスト国の彼らには受難が続いた。しかしそういった逆境をともに乗り越えてきたことで、フランス代表にはこれまでになかったチーム・スピリッツが育まれている。

UEFA EURO 2016 を
もっと楽しめるトリビア10

またまたフランス人

EUROの発足を提唱したのは当時フランス・サッカー連盟の事務局長だったアンリ・ドロネー。オリンピックはクーベルタン男爵、W杯はジュール・リメ氏といずれもフランス人。アイデアマンなお国柄か。

最多得点更新なるか?

EUROでの得点数で現在首位に立っているのは元フランス代表のミシェル・プラティニで、通算9得点。現在6点のロナウド(ポルトガル)、イブラヒモビッチ(スウェーデン)、5点のルーニー(イングランド)は今大会でその記録を破る可能性が!

13都市で共同開催!

一国での開催は難しい国にも機会を、と次回EURO 2020はアゼルバイジャン、ルーマニア、アイルランド、スコットランドなどを含む13カ国が舞台に。準決勝と決勝の会場はロンドン(イングランド)。

ファンゾーンも楽しみの一つ

開催地の中心部にはファンゾーンが設置される。パブリック・ビューイングやスポンサー・ショップ、サッカー・ゲーム・スペースなど、各都市が工夫を凝らす。パリの会場はエッフェル塔下に広がるシャン・ド・マルス公園。

思いが詰まった新スタジアム

本大会に向け新設されたリヨンのパルク・オランピック・リヨネは、ここを本拠地とするオラピック・リヨネが私財を投じて建設した、珍しい完全プライベートのスタジアム。周辺にショップやレストランを設けたこの一大施設には、公共の資金に頼ることなく長年かけて夢を実現させたオラス会長の並々ならぬ思いがこめられている。

5つの初出場国

今大会ではスロバキア、ウェールズ、北アイルランド、アルバニア、アイスランドの5カ国が初めてEUROに出場する。アルバニアとアイスランドはW杯出場歴もなく、今回がメジャー国際大会デビュー。

ロナウド、記録更新に王手

EUROの出場試合数で現在2位につけるポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドは、あと2試合で首位の16試合に並ぶ。怪我さえなければ、今大会での首位浮上は十分可能だ。

マスコットはスーパー・キッド!

本大会のマスコットは、魔法のマントとシューズでスーパー・パワーが使える、その名も「Super Victor」。人気のグリーズマン選手にちょっと似ているこのSuper Victor君の背番号は16。

厳重な警備にご協力を

テロの影響で警備も強化。試合会場やファンゾーンに行く際はバッグ類はなるべく持たず、小銭と携帯電話程度の軽装がベター。警備側は「数万人をさばくため対応はフレンドリーではないかもしれないがご容赦を」と協力を呼びかけている。

優勝のごほうびは?

今大会優勝国には、W杯の前年に行われる大陸間選手権、コンフェデレーションズ・カップに欧州代表として出場する権利が与えられる。

フランスのスタジアム

スタジアム紹介

1

パリ
パルク・デ・プランス Parc des Princes

アクセス:パリ16区に位置する。
最寄りは ⑨ Porte de St-Cloud駅、
⑩ Porte d'Auteuil駅

2

サン=ドニ
スタッド・ド・フランス Stade de France

アクセス:パリ北郊外に位置する。
最寄りはRER B線La Plaine Stade de France駅

3

ランス
スタッド・ボラール・デレリス Stade Bollaert-Delelis

アクセス:パリGare de l'Est駅からランスLeims 駅までTGVで約45分。
同駅からシャトルバスあり

4

リール
スタッド・ピエール・モーロワ Stade Pierre-Mauroy

アクセス:パリGare du Nord駅からリヨンGare de Lille-Flandres駅までTGVで約1時間。
最寄りは地下鉄Quatre Cantons Stade Pierre-Mauroy駅

5

リヨン
パルク・オランピック・リヨネ Parc Olympique Lyonnais

アクセス:パリGare de Lyon駅からリヨンLyon part dieu駅までTGVで約2時間。
同駅から無料トラムあり

6

サンテティエンヌ
スタッド・ジェフロア・ギシャール Stade Geoffroy-Guichard

アクセス:パリGare de Lyon駅からサンテティエンヌSaint-Étienne Châteaucreux駅までTGVで約3時間。最寄りはGeoffroy-Guichard駅

7

ボルドー
ヌーボ・スタッド・ド・ボルドー Nouveau Stade de Bordeaux

アクセス:パリMontparnasse駅からボルドーBordeaux-Saint-Jean駅までTGVで約3時間15分。最寄りはGare de Bègles / Lycée Václav Havel駅、Pessac Centre / France Alouette駅

8

トゥールーズ
スタジアム・ミュニシパル Stadium Municipal de Toulouse

アクセス:パリMontparnasse駅からトゥールーズToulouse matabiau 駅までTGVで約5時間半。最寄りはSaint-Michel駅、Empalot駅、Croix de Pierre駅。Arènes駅から無料シャトルバスあり

9

マルセイユ
スタッド・べロドローム Stade Vélodrome

アクセス:パリGare de Lyon駅からマルセイユMarseille Saint-Charles駅までTGVで約3時間半。最寄りはRond-point du Prado駅

10

ニース
スタッド・ド・ニース Stade de Nice

アクセス:パリGare de Lyon駅からニースNice Ville駅までTGVで約5時間半。Nice St Augustin駅から無料シャトルバスあり

1次リーグ全試合日程と注目のカード

BBC及びITVで全試合が生中継される。

日にちKO   場所TV
6/10(金) 20:00 フランス vs ルーマニア A サン=ドニ ITV
今大会の開幕戦。優勝を目指すフランスにとって最も重要な初戦の相手ルーマニアは、強固な守備を武器とし、最近の対戦でも6試合中4回引き分けに持ち込まれている難敵。
6/11(土) 14:00 アルバニア vs スイス A ランス BBC
17:00 ウェールズ vs スロバキア B ボルドー BBC
20:00 イングランド vs ロシア B マルセイユ ITV
6/12(日) 14:00 トルコ vs クロアチア D パリ ITV
17:00 ポーランド vs 北アイルランド C ニース BBC
20:00 ドイツ vs ウクライナ C リール BBC
6/13(月) 14:00 スペイン vs チェコ D トゥールーズ ITV
17:00 アイルランド vs スウェーデン E サン=ドニ BBC
20:00 ベルギー vs イタリア E リヨン BBC
死の組グループEの勝ち抜け候補2国が初戦で激突。昨年11月にFIFA ランクで世界1位になった急成長国ベルギーと、国際大会の戦い方を知り尽くした「いぶし銀」イタリアの戦い。
6/14(火) 17:00 オーストリア vs ハンガリー F ボルドー ITV
1930年代に「ヴンダー(驚きの)チーム」と呼ばれ欧州最強だったオーストリアと、その20年後、やはり欧州を席巻した「マジックマジャール」ことハンガリーによる通好みの古豪対決。
20:00 ポルトガル vs アイスランド F サンテティエンヌ BBC
近年成長著しいアイスランドの国際大会デビュー戦。相手はロナウド擁する強豪ポルトガル。失うもののないチャレンジャーと、新参者には負けられない古参の駆け引きが見もの。
6/15(水) 14:00 ロシア vs スロバキア B リール BBC
93年の分離で組織がすべてチェコ側に渡り、ゼロから再出発したスロバキア・サッカー。地道な再建の甲斐あって10年のW杯に続き今回EURO初出場。因縁の深いロシアと戦う。
17:00 ルーマニア vs スイス A パリ ITV
20:00 フランス vs アルバニア A マルセイユ ITV
6/16(木) 14:00 イングランド vs ウェールズ B ランス BBC
初出場ウェールズの第2戦の相手は、選手の約9割が日頃のリーグ戦でプレーしているイングランド。馴染みの選手同士、さらにラグビーなどでも火花を散らす英国同士の因縁対決。
17:00 ウクライナ vs 北アイルランド C リヨン ITV
20:00 ドイツ vs ポーランド C サン=ドニ ITV
6/17(金) 14:00 イタリア vs スウェーデン E トゥールーズ ITV
プレーオフを経由しての本戦出場とはいえスウェーデンの主砲イブラヒモビッチは今季絶好調。イタリアにとってはこのグループ第2戦の結果如何では敗退もありうる負けられない一戦。
17:00 チェコ vs クロアチア D サンテティエンヌ BBC
20:00 スペイン vs トルコ D ニース ITV
2連覇中のディフェンディングチャンピオン、スペインにとってグループ・リーグ2戦目のこの試合が肝。両者の対戦は7年ぶりだが強豪相手の対戦に強いトルコは楽な相手ではない。
6/18(土) 14:00 ベルギー vs アイルランド E ボルドー ITV
17:00 アイスランド vs ハンガリー F マルセイユ BBC
20:00 ポルトガル vs オーストリア F パリ BBC
6/19(日) 20:00 スイス vs フランス A リール BBC
20:00 ルーマニア vs アルバニア A リヨン BBC
6/20(月) 20:00 スロバキア vs イングランド B サンテティエンヌ ITV
20:00 ロシア vs ウェールズ B トゥールーズ ITV
6/21(火) 17:00 北アイルランド vs ドイツ C パリ BBC
今大会初出場の北アイルランドと2年前のW杯優勝国ドイツの対戦は、グループ・リーグ最終戦。その時点での順位や勝ち点によって、両軍の思惑による駆け引きやドラマが期待できる。
17:00 ウクライナ vs ポーランド C マルセイユ BBC
ともにサッカー史は古く、ウクライナは旧ソ連時代から、ポーランドも他国に移民して活 躍する選手が多数と、優秀な選手を輩出する土壌をもつ。そんな共通点のある両者の対決。
20:00 クロアチア vs スペイン D ボルドー ITV
20:00 チェコ vs トルコ D ランス ITV
6/22(水) 17:00 ハンガリー vs ポルトガル F リヨン BBC
17:00 アイスランド vs オーストリア F サン=ドニ BBC
20:00 スウェーデン vs ベルギー E ニース ITV
20:00 イタリア vs アイルランド E リール ITV

ラウンド16からは一発勝負のトーナメント形式となり、8強入りを決める対戦は6月25日〜27日の3日間マルセイユ、ボルドーを除く8会場で、準々決勝は6月30日〜7月3日にかけてマルセイユ、リール、ボルドー、サン=ドニで行われる。準決勝は7月6日(リヨン)と7日(マルセイユ)、そして頂上を決する決勝戦は7月10日(サン=ドニ)。ラウンド16、準決勝はBBCまたはITVが、決勝戦はBBC、ITV双方が中継予定。

出場24カ国を全紹介!
EURO 2016の全出場国のプロフィールを総ざらい

Group A

フランス(ホスト)
スイス
ルーマニア
アルバニア

Group B

イングランド
ウェールズ
スロバキア
ロシア

Group C

ドイツ
北アイルランド
ウクライナ
ポーランド

Group D

スペイン
トルコ
クロアチア
チェコ

Group E

イタリア
スウェーデン
ベルギー
アイルランド

Group F

ポルトガル
ハンガリー
アイスランド
オーストリア

イングランドイングランド
2大会連続9回目 
最高位:ベスト4

ロイ・ホジソン監督5月16日、EURO 2016のイングランド代表メンバーを発表するロイ・ホジソン監督

監督
注目の選手

ロイ・ホジソン
指導者歴40年のベテラン監督。12年5月から現職。イングランドのみならずスウェーデン、スイス、デンマーク、イタリア、UAE、フィンランドで指揮を執り、6カ国語を操る。

注目の選手

ウェイン・ルーニー
(FW マンチェスター・ユナイテッド、イングランド)

代表歴13年、イングランド代表を支える大黒柱にして歴代最多得点者。かつては傑出したゴール・マシンだったが、得点に加えてチャンスメイクや守備など、若いチームを全面で支える。

ジェイミー・バーディー
(FW レスター・シティ、イングランド)

ほんの4季前はアマチュア・リーグでプレーしていたが、今季プレミア・リーグで11試合連続ゴールの新記録を樹立。29歳でブレイクした遅咲きの逸材は今大会大注目の存在だ。

今大会の予選を参加国中唯一全勝で勝ち抜けた。近年、外国人ストライカーが台頭していたこの国のリーグに、得点ランク上位を占める2人のイングランド人ゴール・ゲッター、ハリー・ケインとジェイミー・バーディーが登場して攻撃力も高い。2人とも代表入りは今大会の予選からとメジャー大会参戦は初。チーム全体としても若く、経験値の浅さは否めない。加えて代表の全員がウィンター・ブレイクのないイングランドでプレーしているため、シーズン後の消耗を懸念する声もあるが、士気は上がっている。

フランスフランス
7大会連続9回目の出場 
最高位:優勝(1984、2000)

監督

ディディエ・デシャン
指ホスト国を率いるにふさわしい猛将。戦術の知識が豊富で強烈なカリスマ性をもつ。

注目の選手

アントワン・グリーズマン(FW アトレチコ・マドリード、スペイン)
今季絶好調の現代表のキーマン。攻撃領内を広く動き、決定力も高い。
ポール・ポグバ(MF ユベントス、イタリア)
中盤でダイナミックに動き回る「モーター役」。ユニークなヘアスタイルにも注目。

若く才能あふれる選手が中心で、とくに攻撃陣に優秀な選手が集まりプレーに勢いがある。ここ数年醜聞が多かったが、そのイメージを払拭するに十分なチームワークと魅力あり。

ドイツドイツ
12大会連続12回目の出場 
最高位:優勝(1972、1980、1996)

監督

ヨアヒム・レーブ
06年W杯後に着任し、今回が5回目のメジャー大会。ファッション・センスも評判。

注目の選手

マヌエル・ノイアー(GK バイエルン、ドイツ)
彼の守るゴールを破ることなんてできるのか?と思わせる現在世界最高のGK。
トーマス・ミュラー(FW バイエルン、ドイツ)
攻撃エリアならどこでもプレーでき、ボールを持たないときの動きも秀逸。

2年前のW杯では準決勝でホスト国ブラジルを7-1で玉砕して優勝、今大会も優勝候補ナンバー1だが、予選ではポーランドやジョージアに敗れて弱体化を指摘する声も。

スペインスペイン
6大会連続10回目の出場 
最高位:優勝(1984、2008、2012)

監督

ビセンテ・デル・ボスケ
08年7月に着任し、スペイン全盛期を築いた。選手時代はレアル・マドリードで活躍。

注目の選手

パコ・アルカセル(FW バレンシア、スペイン)
所属クラブで得点を重ねて代表でもエースへと急成長中のストライカー。
アンドレス・イニエスタ(MF バルセロナ、スペイン)
頭の後ろに目が付いているのかと思うようなパスを繰り出す天才肌のゲームメーカー。

W杯、EURO両大会の王者が2年前のW杯ではグループ・リーグで敗退、全盛期の終焉を感じさせたが、王者スペインは依然として強い。今大会では EURO 3連覇に燃えている。

ベルギーベルギー
4大会ぶり5回目の出場
 最高位:準優勝(1980)

監督

マルク・ビルモッツ
現役時代は「闘う豚」の異名をとった。多民族軍をまとめあげる手腕をもつ。

注目の選手

エデン・アザール(MF チェルシー、イングランド)
鋭いドリブルで前線を切り裂きゴールを狙う、ベルギー代表の刺客。
ケビン・デ・ブルイネ(MF マンチェスター・シティ、イングランド)
チャンスメイク力と得点力を備え、一瞬で変化を起こせる敵にとって脅威の存在。

同国サッカー史上ベスト・チームといえる現代表は、様々なルーツの選手がもたらす個性が強力な武器。国際マッチの成績をポイント集計したランキングで昨年11月は世界首位に立った。

イタリアイタリア
6大会連続9回目の出場
最高位:優勝(1968)

監督

アントニオ・コンテ
選手時代も名MFとしてEUROで活躍。来季はチェルシーを率いる。増毛でも話題に。

注目の選手

パレオナルド・ボヌッチ(DF ユベントス、イタリア)
守備力、統率力など求められる要素がそろった世界屈指のDF。私生活でも強盗を撃退。
アントニオ・カンドレーバ(MF ラツィオ、イタリア)
とにかく献身的。クロスの精度も高く、前線でこなせる仕事の多彩さが魅力。

前回大会の準優勝者。現代表は純粋なストライカーが不在で攻撃力に不安を残すが、気付くと勝ち上がっている、というのがイタリアの特徴。今大会も自国民はそれを期待している。

ポルトガルポルトガル
6大会連続7回目の出場 
最高位:準優勝(2004)

監督

フェルナンド・サントス
14年のW杯ではギリシャ代表を同国史上初の第2R進出に導いたベテラン指導者。

注目の選手

クリスチアーノ・ロナウド(FW レアル・マドリード、スペイン)
現代表の最多得点者。ここ一番!の重要な場面で点が取れる強心臓の持ち主。
ジョアン・モウチーニョ(MF モナコ、フランス)
冷静にパスがさばけて得点も狙える中盤の司令塔。中距離弾の精度も高い。

EUROでは出場大会すべてグループ・リーグ突破。上位常連国だが優勝にはあと一歩及ばない。今予選の初戦に敗れた後、監督の交代劇もあったが、ロナウド全盛期最後のEUROで結果を残したいところ。

ウェールズウェールズ
初出場

監督

クリス・コールマン
元ウェールズ代表DF。選手に寄り添う好人物。フラム監督時代は元日本代表の稲本を指導。

注目の選手

ガレス・ベイル(FW レアル・マドリード、スペイン)
移籍金は約130億円!回転をかけずにストンと落とす珠玉のFKを武器とする。

サッカー史に名を残すレジェンドを数多く輩出するも、総合力で伸び悩むウェールズ が、58年のW杯以来の国際大会出場。アーセナルのMFラムジーなどのタレントも擁する。まずは1勝が目標。

スウェーデンスウェーデン
5大会連続6回目の出場 
最高位:ベスト4

監督

エリック・ハムレン
選手経験のない生粋の指導者で精神論を重要視する。EURO参戦は2大会連続。

注目の選手

ズラタン・イブラヒモビッチ(FW パリ・サンジェルマン、フランス)
パリSGで40ゴール超えと今季も絶好調。立っているだけで相手をびびらせる巨砲。

近年EUROでは常連だが、92年大会ベスト4、94年のW杯銅メダルの黄金時代の選手らが引退した後は上位進出はない。最強グループEに入った今大会の目標は次ラウンド進出だ。

クロアチアクロアチア
4大会連続5回目の出場 
最高位:ベスト8

監督

アンテ・チャチッチ
指導歴豊富なベテラン。予選途中に就任しその後2戦2勝で自動通過を果たした。

注目の選手

ルカ・モドリッチ(MF レアル・マドリード、スペイン)
戦術眼に優れ、精度の高いパスにドリブルとオールマイティーな中盤の要。

旧ユーゴ時代、そして分離独立後もテクニックに優れた選手を多数輩出し、強豪国の 一角をなす。インテルのサイド・アタッカー、ペリシッチ等ビッグ・クラブ所属の主 力を軸に玄人好みのサッカーを展開。

チェコチェコ
6大会連続6回目の出場 
最高位:優勝(1976 チェコスロバキアとして)

監督

パベル・ブルバ
「チェコのスペシャルワン」と呼ばれる名将。超攻撃的サッカーを志向する。

注目の選手

ペトル・チェフ(GK アーセナル、イングランド)
チェコ代表の主将で守護神。10年前に頭に重傷を負って以来ヘッドギアを着用。

14年のW杯3位で有能な選手がそろうオランダに2戦2勝し、グループ首位で予選を通過。攻撃重視なため失点も多いが、予選でも零封されたのは1度のみととにかく点を獲る。メンタルも強い。

スロバキアスロバキア
初出場

監督

ヤーン・コザーク
現役時代は名MFとして活躍。1980年のEUROでは3位入賞にも貢献し2013年から現職。

注目の選手

マレク・ハムシーク(MF ナポリ、イタリア)
チームの司令塔。MFながら得点力が高く膠着した局面を打開できる突破力も高い。

独立後は初出場だが、チェコスロバキア時代の栄光には多くのスロバキア人選手も貢 献した。現チームの主力は欧州の強豪クラブでプレーし、予選では本大会2連覇中のスペインも破っている。

ポーランドポーランド
3大会連続3回目の出場 
最高位:グループ・リーグ敗退

監督

アダム・ナバウカ
元ポーランド代表MFで、今大会出場を使命に2013年11月に着任し見事目標を達成。

注目の選手

ロベルト・レバンドフスキ(FW バイエルン・ミュンヘン、ドイツ)
ドイツ・リーグの得点王で、今予選でも13得点をマーク。超強力ゴール・マシン。

予選ではW杯優勝国ドイツをも倒し、1試合平均3.3得点と攻撃力は参加チーム中ナンバー1。EUROではいまだ勝ち星がないが欧州随一の攻撃力を武器に初白星を狙う。

アイルランドアイルランド
2大会連続3回目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退

監督

マーティン・オニール
「闘魂」を形にしたような熱血漢。ピッチサイドで一喜一憂する姿はトレードマーク。

注目の選手

ロビー・キーン(FW LA ギャラクシー、USA)
35歳にしてなおチームにエネルギーを注入し続けるアイルランド代表の魂。

主力はほぼ全員イングランドでプレー。優秀な選手を数多く輩出しつつもこの小国が国際舞台に登場するには長い年月を要した。しかし彼らの試合に凡戦はない。常に見る者の魂を揺さぶる熱いプレーを披露する。

アルバニアアルバニア
初出場

14年のW杯予選でも善戦したイタリア人のデ・ビアージ監督が続投、今予選では初戦で強豪ポルトガルを下した。守備が堅く、勝ちにくいチームだけに番狂わせもありうる。

アイスランドアイスランド
初出場

人口約32万人の小国ながら近年急激に力をつけ、5年前のU21欧州選手権出場を皮切りに14年のW杯はプレーオフで惜敗、そして今回は見事出場とステップアップ。いま最注目の成長国。

オーストリアオーストリア
2大会ぶり2度目の出場 
最高位:グループ・リーグ敗退

スイス人監督コラーの4年間の着実な指導が実を結び、予選は無敗で1位通過。攻守のバランスが良く得点力も高い。主力はドイツやイングランドのリーグでプレーしている。

スイススイス
2大会ぶり4回目の出場 
最高位:グループ・リーグ敗退

今大会でも同組のフランスに2年前のW杯で5-2と玉砕し、雪辱に燃えている。スイスは近年、移民系選手の躍進が目覚ましく、現チームでもコソボ出身のシャキリ、ベーラミらが主力で活躍。

北アイルランド北アイルランド
初出場

多くのファンを虜にした英雄ジョージ・ベストの祖国は、歴史に残る名戦は数あれど国際舞台への登場はごく稀だった。しかし今大会では予選1位通過。主将は日本代表DF吉田のチームメート、MF デービス。

ルーマニアルーマニア
2大会ぶり5回目の出場 
最高位:ベスト8

かっては「東欧のブラジル」と言われたほど、テクニックやボール使いに優れたサッカーが特徴だったが、近年はその強固な守備壁で相手を苦しめる「勝たせてもらえないチーム」の筆頭。

ロシアロシア
4大会連続11回目の出場 
最高位:優勝(1960)

初代優勝者。ソ連邦崩壊後もコンスタントに出場しているが、08年大会の3位入賞を除きグループ・リーグで敗退している。チームは国内組の選手中心。次回のW杯開催国。

トルコトルコ
2大会ぶり4回目の出場 
最高位:ベスト4

日韓共同開催のW杯では3位と善戦。ライバル・チームが多数共存する国内リーグは隆盛で、着実にトルコのサッカーは進化している。メンタルが強く、強敵相手や土壇場の状況ほど燃える。

ハンガリーハンガリー
11大会ぶり3回目 
最高位:ベスト4

プレーオフでノルウェーを下し、86年のW杯以来30年ぶりのメジャー大会出場を決めた。傑出したエースは不在で攻撃力には欠けるが、全体プレーで相手に勝たせない手堅いゲームを展開する。

ウクライナウクライナ
2大会連続2回目の出場
最高位:グループ・リーグ敗退

プレーオフを経て予選を通過。旧ソ連代表でもウクライナ人選手は活躍していたが独立後は06年のW杯で国際大会復帰を果たした。国内クラブは近年欧州でも躍進が目覚ましく、現代表の主力も国内組が中心。

 

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*本文および情報欄の情報は、掲載当時の情報です。

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