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ロンドンのゲストハウス
Thu, 18 July 2019

ナショナル・トラストで味わう、英国伝統のホームメイドお菓子

英国有数のガーデンで美味しいお茶……なんとも贅沢で至福のひととき。英国ナショナル・トラストには、そんなひとときを味わえる場所がたくさんあります。これまで本誌連載コラム「お遍路さんがゆく」でご紹介した50以上のナショナル・トラストのプロパティの中にも、一般にあまり知られていない素敵なガーデンがたくさんあり、その庭内にはお洒落なティー・ルームがあります。これからの季節、夢心地のガーデンで味わえる、ナショナル・トラストの美味しいスイーツをご紹介しましょう。

(文・小野まり、絵・小野琢正)
写真協力/National Trust Photo Library www.nationaltrust.org.uk
全ての絵のクレジット: ©Takumasa Ono

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ロンドンから程近い、「英国の庭」と呼ばれるイングランド南部には、ナショナル・トラストを代表するガーデンがいくつも点在しています。中でもここで紹介する2つのガーデンは、ローズ・ガーデンで大変有名なところです。

モティスフォント・アビーでは350種以上のローズを一度に見ることが出来ます。そのティー・ルームは、かつて修道院だった建物のキッチン部分を利用したもの。高い天井や中世のキッチン用品などが目を引きます。キャロット&ウォールナッツ・ケーキは、このティー・ルームで楽しめ、数あるティー・ブレッドの中でもしっとりとした重量感が人気のケーキです。

モティスフォント・アビーがローズ・ガーデンの西の代表なら、東の代表はナイマンズ・ガーデン。春から初夏にかけて白とピンクに彩られるガーデンは、英国人にとっても憧れの光景。今やイングリッシュ・ガーデンのニュー・スターとして、不動の人気を誇っています。そして花々を堪能した後のティー・ブレイクには、伝統的なサマー・プディングを。ローズの季節に優雅に味わうことが出来る、地元で採れたベリー類をたっぷりと使った甘酸っぱいデザートです。

修道院跡で味わうティー・ブレッド
─ キャロット& ウォールナッツ・ケーキ ─
モティスフォント・アビー

キャロット& ウォールナッツ・ケーキ©Takumasa Ono
手書きのレシピはティー・ルーム直伝!
ただし「卵16個」など、量はティー・ルーム用なのでご注意を
©Takumasa Ono

Mottisfont Abbey Mottisfont Abbey
Mottisfont Abbey Garden,
House and Estate Mottisfont, nr Romsey,
Hampshire SO51 0LP
Tel : 01794 341220 (Infoline)
開園日時 : 10月30日迄の金曜日を除く毎日11:00~17:00 (5月末~6月22日の間のみ20:00迄開園、
イースター時期と5月下旬~6月は無休)

花に囲まれ味わう伝統のプディング
─ サマー・プディング ─
ナイマンズ・ガーデン

サマー・プディング©Takumasa Ono
見た目もかわいいプディング。
ベリー類の甘酸っぱい味がお口いっぱいに広がります
©Takumasa Ono

Nymans Garden Nymans Garden
Handcross, nr Haywards Heath,
West Sussex RH17 6EB
Tel : 01444 405250
開園日時 : 11月8日迄の月・火曜日を除く
毎日10:00~17:00

英北西部リバプールにあるスピーク・ホールは、16世紀に建てられたチューダー様式のマナー・ハウス。ここには紫陽花が咲き誇る、素敵なガーデンがあります。ティー・ルームでのお勧めは「17世紀のサンド・ケーキ」。いわゆるビクトリア・サンドイッチと呼ばれている、シンプルなスポンジ・ケーキです。

ビクトリア・サンドイッチと並び、英国を代表するスイーツのひとつ、スコーン。英国人の間で「アフタヌーン・ ティー」と言えば、スコーンと紅茶というシンプルな組み合わせの「クリーム・ティー」のこと。3段重ねのアフタヌーン・ティーは、高級ホテルやレストランで食する、いわば特別なお茶。カントリー・サイドでの庶民の午後のお茶は、やはりこのクリーム・ティーだと言えるでしょう。このイラストに描かれたフルーツ・スコーンのクリーム・ティーを楽しんだのは、英南西部サマセットにあるモンテキュート・ハウスです。ここは映画「いつか晴れた日に」のロケ地としても知られているところ。ロマンチックな映画さながらの光景に目を奪われます。

英中部ウースターにあるハンブリー・ホールでは、シンメトリックなデザインで有名なサンク・ガーデンを楽しむことができます。こじんまりとしたプロパティですが、周りの景観やハウス内の装飾は素晴らしく、地元ではウェディング会場としても人気です。そしてこのティー・ルーム の特徴は、地元の陶器、ロイヤル・ウースターでサービスされるということ。ちょっと優雅なティー・タイムを過ごすことができます。

マナー・ハウスで味わうビクトリアンなスイーツ
─ ビクトリア・サンドイッチ ─
スピーク・ホール

ビクトリア・サンドイッチ©Takumasa Ono
甘党のビクトリア女王に捧げたことから、
この名が付いたとも言われています。
ミルクたっぷりのアールグレイが良くお似合い
©Takumasa Ono

Speke HallSpeke Hall
The Walk, Liverpool L24 1XD
Tel : 0844 800 4799 (Infoline)
開園日時 : 11月2日迄の月・火曜日を除く毎日
11:00~17:30
(7月15日~9月14日の間のみ月曜日を除く毎日、
11月8日~12月14日ま で週末のみ開園)

映画の舞台で味わう甘味の効いたスコーン
─ フルーツ・スコーン ─
モンテキュート・ハウス

フルーツ・スコーン©Takumasa Ono
英国スイーツの王様、スコーン!
フルーツの甘味が効いているので、バターだけで戴くのもグッドです
©Takumasa Ono

Montacute HouseMontacute House
Montacute, Somerset TA15 6XP
Tel : 01935 823289
開園日時 : 11月2日迄の火曜日を除く毎日11:00~17:00
(ティー・ ルームは15:00迄)

地元の陶器で味わうホームメイド・ケーキ
─ コーヒー・ウォールナッツ・ケーキ ─
ハンブリー・ホール

コーヒー・ウォールナッツ・ケーキ©Takumasa Ono
展覧会で毎日通っていたハンブリー・ホール。
ティー・ルームの厨房からは、
毎朝作りたてのスイーツの薫りが漂っていました
©Takumasa Ono

Hanbury Hall Hanbury Hall
School Road, Hanbury,
Droitwich Spa,
Worcestershire WR9 7EA
Tel : 01527 821214
開園日時 : 10月29日迄の木・金曜日を除く毎日
11:00~17:30 (冬期はガーデン、ティー・ルームのみ開園)

ナショナル・トラストで知る、本物の英国の味

ナショナル・トラストは、持続可能な運動を展開するために、さまざまな努力をしています。例えば、ナショナル・トラストの農地で生産される農産物をプロパティ内のファーム・ショップで販売したり、その食材をレストランやティー・ルームでも活用しているのです。

ハーブ
シシング・ハーストでのガーデン・ボランティア

英国の料理をまずいと思っていらっしゃる方には、ナショナル・トラストでのランチやお茶をお勧めします。地元の安全な環境で育てた食材を用い、プロパティ独自のレシピで作られた、すべて手作りメニューの数々。新鮮な野菜を煮込んだスープ、オーガニックのビーフを使ったコーニッシュ・パイなど、どれも英国本来の家庭の味です。

ランチ以外の時間には、その日の朝に焼いたスコーンに地元のジャムやクリームをたっぷりとつけて食べるか、もしくは今回ご紹介する英国伝統のお菓子を始めとするさまざまなスイーツを、オリジナル・ティーとともにどうぞ。

ハーブ
ハーブ
コッツウォルズが一望出来るスノーヒル・マナーのティー・ルーム

ナショナル・トラストをもっと知りたい 英国ナショナル・トラストの活動

ナショナル・トラストとは

ピーター・ラビット英国ナショナル・トラスト(The National Trust)は、1895年に設立された民間のチャリティー組織です。イングランド、ウェールズ、北アイルランドに270平方キロを超える美しい田園地帯と、960キロもの長さを誇る、自然のありのままの姿を残す海岸線、300カ所以上の歴史的建造物と230以上の庭園といったプロパティ(保存地)を保有・公開しています。これらはすべて会員や市民の手によるボランティアによって守られています。

約110年以上も前に、たった3人の市民運動家によってスタートしたこのナショナル・トラスト運動の目的は、美しい自然景観や貴重な歴史的建造物が失われていくのを防ぐため、一般の人々からの寄付金を募ってプロパティを買い取り、後世に残していこうというものです。その会員数は今や海外の会員も含め、350万人以上。観光客に人気のある、コッツウォルズ地方の代表的な景観地や、ピーター・ラビットのふるさとである湖水地方も、ナショナル・トラストのプロパティです。

各地プロパティの情報や詳細は、www.nationaltrust.org.uk

ヒル・トップ
小野琢正氏が描いた湖水地方のヒル・トップ ©Takumasa Ono

ナショナル・トラストのショップ

ショップティー・ルームと並んで、ナショナル・トラストの大きなプロパティには必ずショップがあります。店内には、その地方独自の工芸品や、ファームの羊毛で作ったピクニック用のカーペット、センスの良いナショナル・トラストのブランド製品などが並んでいます。それらの商品はどれも観光地の定番土産品とは全く一線を画するもの。その証拠に、地元の人々はバースデーやクリスマスのプレゼントとして、ナショナル・トラストの商品を選ぶ光景がよく見られます。

またプロパティ以外にも、ロンドンやバース、ストラトフォード・アポン・エイボンなどの由緒ある観光都市には、シティ・センター内にショップがあります。オークの葉をあしらったナショナル・トラストのロゴ・マークを見つけたら、ぜひ立ち寄ってみてください。もちろん、ナショナル・トラスト特製のスイーツや紅茶も販売されています。

これらのショップやティー・ルームは、その売り上げをナショナル・トラストへ寄付するという形で、会員費や入場料と共に、ナショナル・トラストの運営資金を補っています。環境保護に最も大切なのは人々の理解と行動ですが、その次に欠かせないのは、そのための運営資金という「お金」だということを、 私たちは学ぶことができます。

ナショナル・トラストの「ジャパニーズ・コレクション・キャンペーン」に参加しませんか?

在英邦人のナショナル・トラスト・メンバーで構成される「英国ナショナル・トラスト日本人会」では、ナショナル・トラストが所有する、日本から伝わった文化遺産の保護・修復のためのキャンペーンを展開しています。英国各地にあるカントリー・ハウスやマナー・ハウスとともに残された、伊万里焼や兜を始めとした貴重な日本の文化遺産を、私たちと一緒に守りませんか。詳細は英国ナショナル・トラスト日本人会事務局までお問い合わせください。

(写真右:ベルトン・ハウスに残されている日本の伊万里焼)

ナショナル・トラスト日本人会英国ナショナル・トラスト日本人会とは

2002年に日本の内閣府の認可を得て設立したNPO法人ナショナル・トラスト・サポート・センターの英国事務局が運営。在英邦人のための日本語による情報提供、現地プロパティの見学会、 また日英のナショナル・トラスト・サポートのためのさまざまな活動を行っている。

連絡先: 英国ナショナル・トラスト日本人会事務局 
Tel: 07951 677 714
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http://ntscj.org

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