(ウィンブルドン(英国)時事)6月30日に始まったテニスの四大大会第3戦、ウィンブルドン選手権は最も暑い幕開けとなった。欧州で広く観測された熱波の影響。BBC放送(電子版)によると、ロンドン郊外の試合会場オールイングランド・クラブでは同30日午後4時の時点で気温が32.3度。開幕日としては2001年の29.3度を塗り替える最高記録となった。
大会主催者は気温や湿度、コートの表面温度などの数値から「暑さ指数」(WBGT)を定期的に計測。基準を超えた場合、女子シングルスなどは第2セットの後、5セットマッチの男子シングルスでは第3セット後に10分間の休憩時間を設ける。ボールパーソンらスタッフやファンについても細かく配慮。オールイングランド・クラブのサリー・ボルトン最高責任者は「準備は整っている」と対策に自信を示した。
第1日、男子シングルスで3連覇を狙う第2シードのカルロス・アルカラス(スペイン)は、元世界ランキング9位で38歳のファビオ・フォニーニ(イタリア)とのフルセットまでもつれた熱戦を辛くも制した。「過酷な環境でプレーすることはよくある。厳しいが、早く慣れないといけない」と話した。
例年は雨が降ったり、気温が急に下がったりすることも珍しくないのがウィンブルドン。女子シングルス1回戦でロシア選手に敗れた内島萌夏(安藤証券)は例年にない暑さの中でも思ったより体が動いたそうで、「異様な天気だった。雨で中断するよりはいい」と振り返った。
Mon, 07 July 2025