3.「Bloke - 俺も普通の男になりたい」
「I just want to have some fun and do what
other blokes my age are doing」
これを意訳しますと、「僕だって遊びたいよ。同じ歳の奴がやっているようなことをしたいだけさ」となるでしょうか。英国ではこの「bloke」がよく使われ、「男、若い男」、文章によっては「奴、野郎」といったニュアンスです。

上の文章が面白いのは、これを言った「奴」と、そのタイミングです。誰の発言だと思いますか?
ウィリアム王子です。王子様がどうしてこんな発言をしたのでしょうか。
この文章は、婚約、ないしは結婚間近だと噂されていたケイト・ミドルトンさんとの交際が当時破綻し、それが公式に発表された際、ウィリアム王子が破局の理由を自ら語った言葉として英国各紙が引用したものです。24歳のウィリアム王子にとって、結婚は早過ぎる、普通の男性同様、まだまだ遊びたいということなのでしょう。確かに24歳で結婚は早いと言えるかもしれません。

でも、この発言が面白いというか、皮肉に聞こえるのは、まさにウィリアム王子がそこらの普通の奴、「a normal bloke」ではないからです。
父親であるチャールズ皇太子に次ぐ英国の王位継承順位第2位。ハンサムで甘いマスク、ダイアナ元妃の面影を宿している笑顔など、どこか風変わりなチャールズ皇太子よりもウィリアム王子の方が国民の間では人気があるとも言われています。
普通ではない人間が、普通の男と同じように生きたいからという理由で女性との交際を終わらせたのならば、皮肉というか、いつの世も王子様の恋はままならないということでしょう。
王子様という仕事も大変です。いつも記者やパパラッチにつけ回され、その一挙手一投足が報道されます。普通の男の生活に憧れても、不思議ではないかもしれません。
ご存じのように、この恋は一旦は破綻したことになっていますが、その後も2人はちょくちょく逢っていますし、交際はまだ続いているようです。交際を解消したというのは、元々、パパラッチやマスコミの執拗な取材攻勢を避けるための口実に過ぎなかったのでしょう。まぁ、ケンカをしたり、別れたり、また親密になったりと、20代の男女ならば、これこそが普通の恋と言えるのかもしれません。

ウィリアム王子は現在、王子として必要な経験や識見を得るため修養中です。その行く先々で、同僚たちがマスコミに王子の印象を聞かれていますが、彼らは口々に「He was just a normal bloke」とか、「He was a down-to-earth bloke」だと話しています。つまり威張ったり、気取ったりせず、誰とも気さくに話す、ごく普通の奴だということです。
ちなみにフーテンの寅次郎で有名な「男はつらいよ」の英訳は、「It's tough being a man」だそうです。しかし英国でなら、「It's tough being a
bloke」のほうが日本語のニュアンスに近いのではないでしょうか。
ウィリアム王子も内心、「It's tough being a
bloke」、「男はつらいよ」と、溜め息をついているのかもしれませんね。
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