|
もしものことがあった時、ご自分の財産がどうなってしまうのかご存知の方は少ないと思います。今回は、万が一の場合に備えて遺言の作成などについてのお話をします。
 |
英国在住の男子です。妻と2人の子供がいます。私にもし何かあった時は、私の財産は妻に相続されますよね。 |
遺言なしで死亡した場合は無遺言相続法(Law of Intestacy)が適用され、財産はこの法律にのっとり処分されます。まず奥様が12万5000ポンド(約2750万円)までの財産と家財を相続し、財産がそれ以上の場合は残りの財産の半分から生じる一生涯の所得(Life
Interest、詳細は後述)の権利を得ます。お子様がまずその半分の財産を相続、奥様死亡時に残りの半分の財産も相続することになります。お子様が18歳未満の場合、財産は信託に入れられます。異なるご家族構成による無遺言相続については、下の表をご覧ください。

 |
「一生涯の所得の権利(Life Interest)」とはどういう意味ですか。 |
該当財産から生まれる利益(所得)のことです。例えば、財産が現金の場合は銀行利子などを指します。奥様は現金そのものを引き出して使用することはできませんが(現金は奥様が死亡された際お子様へ相続されます)、預金利子を受け取ることができます。
 |
相続財産には、住んでいる家も入りますか。 |
死亡時に保有している財産を「Estate(相続財産)」と呼び、家、他の不動産、現金、株式などの有価証券、車、宝石などほとんどの資産を指します。またモーゲージ(住宅ローン)などの負債も相続財産に含まれます。死亡時に相続財産の合計からモーゲージなどの負債を差し引き、さらに葬式代金、資産処分にかかるコスト、相続税を差し引いた財産が相続人へ譲渡されます。これらの手続きを行う人を「Executor(執行人)」といい、遺言にて任命されます。
 |
何も準備をしていないと、ややこしくなりそうですね。遺言はどうやって作成するのですか。 |
最近はオンラインで必要事項を記入し、印刷したものを使用することもできるようになりましたが、やはり弁護士などの専門家にお願いされる方が安心で効果的だと思います。費用はかかりますが、死亡時にご家族の方が困らないために必要な経費だと思います。弁護士は遺言を作成、それを保存、また遺言の執行(Executorの役割)も行ってくれます。一般的に相談料は時間制です。まず何人かの弁護士に打診してみることをお勧めします。

 |
日本では財産を受け取る人が相続税を支払いますが、英国ではどうですか。 |
英国では相続人へ財産が分割される前に、相続財産(Estate)から支払われます。具体的にはExecutor(遺言執行人)が相続税支払いを行います。
 |
英国の相続税について教えてください。 |
28万5000ポンド(2006/7年税年度)までの相続財産については非課税、それを超える資産につき一律40%が課税されます。例えば、相続財産合計が40万ポンドであれば、(40万ポンド-28万5000ポンド)×40%=4万6000ポンドが相続税です。
このガイドは2006年10月時点の法制とInland Revenueの規定に基づき一般的なガイダンスのために作成されております。皆様のご理解を深めるために内容を省略簡素化してある場合もあります。相続や遺言などに関しては専門家にご相談されることをお勧めいたします。
|