今年4月から英国企業・個人年金の制度が新しくなりました。今回はその内容について、また利用の仕方などについてお話します。
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新年金制度では何がどう変わったのですか。また「A day」とは何でしょうか。
「A day」というのは新年金制度施行日、今年の4月6日のことで、その日に向けて保険会社などの年金を供給する側と個人、会社などの年金を利用する側がいろいろと準備を進めてきました。新年金制度の目的は年金簡素化で、従来8種類あった企業、個人年金の仕組みを一つに統一しています。年金拠出金の上限や年金の受け取り方などを同じ仕組みにし、年金の簡素化を狙ったものです。
拠出金の上限はどう変わりますか。
従来は企業年金が年収の15%、個人年金は年金加入者の年齢により、年収の17.5%から40%までとなっていました。今年4月からは両者とも一税年度につき21万5000ポンドまで拠出できるようになりましたが、税額控除を得られるのは年収の100%までです。また、最高税率による税額控除は支払った税金分のみ適用されますのでご注意ください。年金拠出金と運用益の合計にはLife
Time Allowance (生涯の上限額)が決定されており、今税年度は150万ポンド(毎年増加)です。このAllowanceを超えて年金を積み立てますと、超えた部分に対し25~55%の税金が課せられます。また以前は企業年金に加入していると個人年金に加入できない場合もありましたが、現制度下では両方に加入することも可能になりました。
お給料の100%も拠出とはどういう意味ですか。
これまでは拠出金に上限が定められていたので、例えば年金が将来足りないようなので拠出金を50代になってから増やそうと思っても、限られた金額しか拠出できない場合がありました。現制度では、お給料の100%まで税額控除可、拠出可能なので、年金の不足分を一気に補えるようになります。今後は定年後のためにしている貯金を年金として税額控除可能額いっぱいまで積み立てることも可能ですし、また利子などの運用益は年金内では非課税なので税的に有利な場合があります。
具体的に教えてください。
例えば、Aさん(年収6万ポンド・40%の高額納税者)には定年後のために貯めている1万5000ポンドの預金があるとします。Aさんの今年の年金拠出予定額は5000ポンドです。税額控除可能な年金拠出上限額内ですからこの1万5000ポンドを個人年金として積み立てることにしました。支払った税金分に対し最高税率による税額控除が受けられますので、税額控除40%が受けられます。Aさんが実際に払い込む年金積立金は9000ポンド(6000ポンドの税額控除)、また年金内の運用益は非課税扱いですので利子には課税されません。普通に貯蓄していると、税額控除はなし、利子には40%の税金が課せられます。尚、蓄積された年金は退職時に25%までが非課税退職金として、残りを年金として受け取りますが、受け取り年金には個人の所得に応じて所得税が課税されます。

*当コラムは、2006年6月時点の法制とInland Revenueの規定にもとずき一般的なガイダンスの為に作成されております。皆様のご理解を深めるために内容を省略簡素化してある場合もあります。金融商品の検討に際しては専門家にご相談なされることをお勧めいたします。
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