ニュースダイジェストの制作業務
Fri, 10 May 2024

集団的自衛権の行使容認に向けての動き

There is a Catch-22 here
状況はまさに堂々巡り

「フィナンシャル・タイムズ」紙 5月26日

安倍首相がより大きな自治権を得るための手段として集団的自衛権について論じたところで、人口の半分以上を占める反対派は、日本を米国の従順な下僕のような存在にするための措置だと捉える。この問題をめぐる状況はまさに堂々巡りだ。多くの日本人は、指導者たちが米国への軍事協力を拒否できないと思うから武力の使用に関する制限をなくすことに反対する。そうした不信感は、日本が安全保障の面で米国に依存しているから生まれる。日本が武力を制限しているからこそ、米国に安全保障を依存せざるを得ないのだ。

Mr Abe's proposals would be unexceptional
安倍首相の構想は例外的なものではない

「エコノミスト」誌 5月17日

戦犯を追悼する神社を無分別にも参拝したことなどを鑑みると、安倍首相が日本の長きにわたる平和主義に手を加えようとしている姿を見て、近隣諸国が疑心を深めるのも無理はない。だが、集団的自衛権の行使の容認に向けた動きは正しい。精力的な外交が伴いさえすれば、アジア地域の安全を脅かすどころか、より高めることになるだろう。安倍首相の構想は、他国であれば例外的な扱いとはならないはずだ。軍事主義復活への第一歩を踏み出したと見なされないよう、首相はアジア地域にきちんと説明するべきである。

ほかにもこんな日本報道が…

安倍首相がフォローする3人

「ガーディアン」紙 5月21日

安倍首相がツイッターでフォローしているのは、インドのモディ首相、「ずけずけ言う」昭恵夫人、「スキャンダルに染まった」猪瀬元都知事の3人であると伝える。

「ハムケツ」ブームを紹介

BBC Online News 5月22日

ハムスターのお尻を写した写真集が日本で4万部以上売れたと紹介。通称「ハムケツ」は、可愛いものを好む現代の日本文化の象徴であると解説した。また可愛いものを愛する感覚は、ミニマリズムや自然といった日本の芸術における伝統的な価値観に匹敵するとも述べている。

近畿大が英語表記を変更

「デーリー・メール」紙 5月23日

近畿大学が、英語で「性的な倒錯」という意味を持つ単語を彷彿とさせる「Kinki」から「Kindai」へ英名を変更することを決めたと報じる。

「山の日」に日本人は休むのか

「デーリー・テレグラフ」紙 5月26日

日本が「山の日」を新たな祝日として定めたと紹介。日本の祝日は主要国首脳会議(G8)参加国の中で最多である一方、勤勉な日本人は公休日以外に休みを取ることが非常に少ないとも。

AKB48が刃物で襲われる

「インディペンデント」紙 5月26日

AKB48のメンバーが刃物を持った男に襲われた事件を報じる。

 

英国で公開された宮崎駿のアニメ映画

風立ちぬ
ロンドン地下鉄駅構内に貼られた宮崎駿監督の「風立ちぬ」のポスター

Jiro seems rather disingenuous
主人公の描き方が不誠実

「タイムズ」紙 5月9日

宮崎駿の最後の作品となった「風立ちぬ」は、「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」といった同監督の名作を愛してきた人々にとっては、当惑またはもどかしさを感じさせる作品である。細部まで豊かに描き込まれたその絵は相変わらずの美しさだが、第二次大戦における戦闘機の設計者の伝記という主題は、彼のトレードマークとなっている理想主義的な空想には不向きなのだ。ゼロ戦とは、結局のところ神風特攻隊が使用した軍機である。主人公の二郎を、戦争の現実から浮遊させて描くのは不誠実だ。

Miyazaki is dealing with bereavement and death
宮崎監督は死と死別を描いている

「インディペンデント」紙 5月9日

我々は宮崎駿と言えば可愛らしい作品を思い浮かべるが、「風立ちぬ」は全く趣が異なり、高齢の観客層を対象としているようだ。本作品には、コンピューター・グラフィックの技術を使った近年のハリウッドによるアニメ映画にはない非凡な優美さと繊細さがある。宮崎監督は死と死別を描いているのだ。久石譲の愉快で悲しげな旋律が、生のはかなさを思い起こさせるこの物語を引き立てている。英国公開版は字幕と吹き替えの2種類が用意されているが、詩的なセリフを考慮すると、字幕版の方が確実にお勧めだ。

ほかにもこんな日本報道が…

きゃりぱみゅはラヴィーンを追いやる

「ガーディアン」紙 5月1日

4月末にロンドン公演を行った日本人ミュージシャンのきゃりーぱみゅぱみゅを「まるでおとぎ話の登場人物のよう」と評価。「その目まぐるしく変わる可愛らしさと過熱気味のエネルギーで、もうすぐカナダ人ミュージシャンのアヴリル・ラヴィーンを脇に追いやることになるだろう」と伝える。

日本の企業統治は一部の新興国以下

「エコノミスト」誌 5月3日

日本の企業統治を「一部の新興国よりも遅れている」と論じる。

第2のチェルノブイリの内部

「デーリー・メール」紙 5月8日

震災発生から3年が経過した福島県富岡町の様子を写した写真を掲載。「第2のチェルノブイリの内部」との見出しを掲げる。

非生産的なマスコット狩りから逃れたモッピー

「ガーディアン」紙 5月8日

45種類以上の宣伝マスコットが乱立する大阪府において、いずれのマスコットも認知度が芳しくないことから整理を行う予定と報道。今後はこの「マスコット狩り」の対象から逃れたゆるキャラ「モッピー」に一本化していく方針が出されたと伝える。

任天堂が同性愛に「ノー」

BBC Online News 5月8日

任天堂のゲーム・ソフト「トモダチコレクション」の欧米版「トモダチライフ」において、ゲーム上のキャラクターが同性愛関係を結べるようにしてほしいとのユーザーからの要望を任天堂が拒否したと報じる。

 
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