海外から日本へ転職された方に聞く

帰国後の就職

日本への本帰国を考えるにあたり、海外滞在中から就職・転職活動を始める方は少なくありません。国際経験豊かな人材への需要が高まる中で、帰国後に納得の行くキャリアを実現するためには、事前の情報収集が不可欠。今回は、海外での勤務経験を経て日本の会社へ転職された方にお話をうかがいます。

回答者: 池田 響さん

海外に滞在中、日本への転職活動はどのように行いましたか。

外資系企業専門の人材会社および一般の転職サイト(リクナビ)を利用しました。外資系企業を専門とする人材会社や転職サイトは複数あると思いますが、自分が希望していた「日系企業の海外営業」を扱うところは見付からず、ウェブで各企業の求人情報をこつこつと見て回りました。

日本で海外経験を生かす仕事と言えば主に、①外資系企業で働き、日本の市場・顧客を相手にする、②日系企業で働き、海外の市場・顧客を相手にする、の2パターンがあると思います。どちらの場合も語学力や海外での就労経験が重要となりますが、仕事内容はかなり異なるので、自分の適性や希望を見極め、どちらに重点を置くかを決めた上で活動すると効率が良いでしょう。


海外滞在経験は、現在の仕事にどのように役立っていますか。

「語学力」だけでの転職は、現在では不可能に近いのではないでしょうか。バイリンガルな人材が増えている中、語学はあくまで選考の前提条件であり、それ以外の専門性が採用のポイントになると思います。私の場合はケミカル・エンジニアで、かつ営業経験もある、いわゆる「技術に精通した営業」という点を評価され、現職に就くことができました。加えて、米国とドイツでの滞在中に培った異文化への理解や適応力、欧州での土地勘(欧州出張の際に、抵抗なくレンタカーで移動できる)なども現在の仕事に役立っています。また、同業種への転職であれば、クライアントとのコネクションやマーケット情報を持っていることなども武器になるでしょう。


日本への本帰国を考えている方に、納得できる就職・ 転職を実現するためのアドバイスをお願いします。

ドイツに住みながらの転職活動で苦労した点は、面接の日程調整です。書類審査通過後すぐに面接を求められることが多く、特に日本の人材会社を通して紹介を受ける場合、2、3日後の面接を希望されることも多々ありました。短期間で帰国することは困難な上、何度も帰国すると経済的な負担も大きくなります。事前にある程度まとまった帰国期間を決め、そこに狙いを定めていくつか面接を設定してもらえるよう、人材会社に希望を出すと良いでしょう。

そもそも私が転職活動を始めたきっかけは、ドイツの元勤務先の会社が破産申請をしたことです。その時点でドイツの労働法に基づいて労働局にプロフィール登録をし、現在勤務する会社のドイツ支社の人材担当者が私のプロフィールを見て仕事をオファーしてくれたのですが、勤務地がドイツでした。家族が帰国を望んでいたので断りましたが、その会社の日本のウェブサイトを見たところ、日本でも海外営業を募集していたので、そこに応募したというわけです。これは特殊なケースであまり参考にはならないかもしれませんが、あらゆるチャンネル、可能性を模索すると良いと思います。

池田 響さん

10 ~ 16歳まで米国在住。その後、日本の大学で応用化学科修士課程を修了し、日系化学メーカーで5年間研究職に従事。渡独後はドイツの電子部品メーカーで5年半、セールス・エンジニアおよび営業を務める。現在は日本の分析装置メーカーの海外営業として、日本製品を世界各地に販売している。



バックナンバー:
第1回 教育 「帰国子女の悩み」
第2回 教育 「帰国子女の受け入れ事情」
第3回 教育 「帰国後の学校の選び方」
第4回 教育 「帰国後の塾選び」
第5回 (1) 教育 「帰国後の学校選び」
第5回 (2) 教育 「帰国後の学校生活」
第6回 (1) 教育 「帰国後の学校選び」
第6回 (2) 教育 「帰国後の学校生活」
第7回 教育 「帰国後の学校選び」
第8回 住まい 「帰国後の住まい作り」
第9回 住まい 「帰国後の住まい作り」
第10回 就職 「帰国後の就職」
第11回 就職 「帰国後の就職」
第12回 就職 「帰国後の就職」

 

立命館宇治中学校・高等学校

ドコモのご帰国前携帯予約サービス

帝京ロンドン学園 高等部

 

 

英国ニュースダイジェスト  |  フランスニュースダイジェスト  |  ドイツニュースダイジェスト

英国ニュースダイジェストに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
Copyright ©2005-2011 Eikoku News Digest Ltd. All Rights Reserved. Do not duplicate or redistribute in any form.